千代田区

平成29年第2回定例会代表・一般質問/回答(抜粋)


今回の質問の中で小枝議員が質問した内容の1つに皇居周辺のことが下記にあがっております。関連して2008年の質問も参考としてお時間ある方はご覧くださいませ。


○議長(松本佳子議員) 次に、13番小枝すみ子議員。

〔小枝すみ子議員登壇〕

○13番(小枝すみ子議員) 2017年第2回定例会に当たり、「皇居周辺の景観について」、一般質問をさせていただきます。

まず、幾つかの資料と幾つかの写真をお示しさせていただきたいと思います。

写真は、10年前、議員の有志で宮内庁を訪れ、室内の写真は撮影禁止でしたが、景観にかかわる部分のみ、特別に撮影を許していただいたものです。千代田区の職員は公務等で御所までも行かれることがあると聞きます。千代田区の区民の方々も、宮中三殿があるところまで行かれるような方も多くいらして、ご商売や、その他つながりで、私が見たような風景、今はもっと進んでいると思いますけれども、それをよくご存じとのことです。そうした方々の思いに背中を押されて、今回の質問再びということになりますが、させていただきます。

では、お願いします。(スクリーンを資料画面に切り替え)

私のほうでつくった、千代田区の景観行政の20年の歴史ということになります。

平成10年に、千代田区の「景観まちづくり条例」を制定しました。追いかけるように景観法が制定され、そして、いろいろありまして、平成20年に、千代田区議会のほうで、皇居周辺の景観保存に関する意見書を議決しました。全会一致です。そして、平成21年に、東京都のほうが、これを受けるように、皇居周辺地域、これはほぼ千代田区を全域、そして新宿区まで含んでいるような内容ですが、景観誘導地区に指定をし、事前協議がスタートしました。そして、今現在、平成29年、ちょうど制定から20年に当たるという時期に当たります。私は、その最初の10年を第1期、そして次の、東京都が事前協議を始めてからを第2期、そして、これからを第3期と、これは勝手に私が名づけました。わかりやすいので。

私は、平成20年の6月に、これから後でお示しする宮内庁の視察を踏まえて、ちよだの声の代表質問で、「受難の皇居について」という本会議質問をさせていただきました。主には、宮内庁から提出されていた「皇居周辺における超高層ビル等建築に対する基本的要望事項」の存在のほか、石川区長や担当部長のお考えを伺いました。

千代田区議会は、「皇居周辺保存に関する意見書」を、この同じ6月議会で、国土交通省宛てに提出をいたしました。

ここにも少し書かせていただきましたけれども、一部をご紹介します。

「現行の法律のもとでは、景観や街並みという国民の歴史的財産にふさわしい皇居周辺の環境を保全するには、大変厳しい状況にあります。このため、皇居及びその周辺の景観を守ることができる特別の措置を、国に強く求めるものです」という内容です。

残念ながら、国土交通省のほうは、何らそうした動きを見せませんでしたが、東京都のほうでは、その翌年に、皇居周辺の景観について、景観計画を改定し、事前協議を開始したことで、世間を大変湧かせました。

次です。これは、現在の「東京都景観計画」、皇居周辺の誘導地域と眺望点というページなんです。見えにくいかもしれませんが、東京駅、国会議事堂、迎賓館、絵画館からの眺望点、その区域を示しています。東京駅は細く右側にありますけれども、後から加わったものです。

次です。これは、千代田区が作成をしたイラストの一部ですが、こっちのほうが御所ですね。それで、二重橋があって、区役所はこっちのほうで、北です。私たちが視察に訪れた宮殿というのはここなんですけれども、来年12月に新天皇が即位の礼を行うのも、この宮殿の中の、ここの「正殿松の間」と、よく新聞にも出てきます。ここは、歌会始とか新年祝賀の儀なども行われるところで、私たちが――この矢印は私がつけたんですが、この正殿松の間の廊下から長和殿、ここの屋根越しを見た写真を、丸の内方面と大手町方面で示させていただいています。これは10年前なんですけれども、ちょうど6月でしたので、庭のツツジがきれいでした。

これは何かというと、正殿松の間の前の廊下なんですけれども、右側にちょうど松の間があって、左側に長和殿の屋根が見えます。目線からは、ブラインドが下がっていて、緑の屋根しか見えないようになっていました。少し目線を下げてのぞきますと、こう、丸の内側が屋根の上に見えます。クレーン車も見えます。で、さらにブラインドの下からのぞくと、こういうふうになっています。

こちらは大手町側ということで、ズームをするとこういうふうになりますが、こちら側は豊明殿で、こちらが長和殿で、大手町の方角です。

この画像を見てどう感じるかは、それぞれ差があることだと思います。私たちは、当時、この状況が続くと、こういうことを見て見ぬふりをふることは、取り返しのつかないことになるのではないかと考え、本会議場でたださせていただきました。

先ほどの写真は10年前のものですから、現在はさらにまた違った状況になっていると想像されます。少しここで当時の世相を解説しておきます。

当時は、国会が全会一致で「首都機能移転の決議」を行い、平成11年には、首都機能を、栃木・福島、岐阜・愛知、三重、この3候補地、自然災害がない、環境がよいという理由でこの3候補地にほぼ決まっていました。今、そのようなことを考える人はいないのですが、しかし、その発想で、首都には皇居は残るという一応前提だったんですけれども、国会が移れば皇居もいられるわけが、行事としては、ありません。そういうふうな背景のもとで東京のマスタープランは決まって、そして首都機能は、移転はとまったんですけれども、その移転後のマスタープランというのは、そのままに今も残ってしまっています。

さて、この件について、石川区長は、皇居周辺を取り巻く現在の状況、皇居を擁する千代田区の区長として、どのようにお感じになり、これからの仕組みとして、皇居周辺の景観に責任を負う行政主体はどこと考えるのか。また、どのようにあるべきなのか。区長の認識について、お考えをお聞かせいただければと思います。

次に、2点目です。

景観法から約10年がたちました。千代田区は、景観行政団体には位置づけられずに今日に至っていますが、今後の見通しはいかがでしょうか。

平成10年の昭和館による九段坂の景観論争をきっかけに、「千代田区景観まちづくり条例」は制定をされました。国は国なりに、東京都は東京都なりに、そして千代田区は千代田区なりに、先ほど述べたような背景の中で手探りをしてきたわけですけれども、皇居周辺にふさわしい、良質な空間を創出するには、さらなる協議検討が必要です。とめどない規制緩和の流れの中で、とりわけ、平成16年、丸の内全体及び大手町の一部を、容積率1000%から1300%に緩和し、エリア内での空中権移転制度が作動するようになってからは、さらに、もっと厳密な事前明示をされたルールと意思疎通の場が必要になってきています。今や、23区のほとんどの区が、次々と法に基づく景観行政団体になりましたが、千代田区は、今日に至るも、まだなってはいません。果たして、今後の体制はどうあるべき、どうお考えになっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

3点目です。

 先ほども申し上げた、平成15年9月、宮内庁から千代田区に提出されていた、「皇居周辺における超高層ビル等建築に対する基本的要望事項」が、これの一部です。これが、千代田区の景観行政において、今、どのように生かされ、共有されているのか。要望事項に基づく協議が行われているとすれば、具体的にどのように行われているのかについて、伺っておきます。

先ほどの写真は、平成20年4月に、千代田区景観審議会の傍聴席に、宮内庁の、当時の課長がお座りになって、傍聴席から質問――発言をさたと、審議会のメンバーからお聞きをしたとき、よほどのことが起きているのではないかと。あるいは、どのようなことが起きているのかと、有志で宮内庁に向かい、調査したときに、撮影したものでした。

固有の論点については、本日は省きますが、そこで私たちは、平成15年の9月、宮内庁から千代田区に、こうした3点の要望書が出されているということを知ったわけです。ごらんください。(スクリーンを資料画面に切り替え)

皇居周辺において、超高層ビル等を予定する場合には、宮内庁に対して前広に協議していただくこと。2点目、宮内庁としては、建物等から宮殿等が眺望されないことが基本的に望ましいと考えていると。3点目、具体的には、宮殿行事または御所等でのご生活に好ましくない状況が生じるおそれがある場合には、そうしたおそれが生じないよう、建物の高さを抑制する等の措置を講じていただくこと。万一眺望される場合には、建物の設計上、工夫していただくこと。「なお、宮内庁としても、宮殿等の周囲において目隠しの植栽等の努力をするものであること」というふうに書かれておりました。

ちょうど同じころに、イギリスでも、バッキンガム宮殿の背後に350フィート――というのは、100メートル超えなんですけれども、超高層が浮上し、市議会と文化庁が大反対をして、この計画はなくなりました。

世界遺産のケルン大聖堂の背後にも大きなビルが建つということで、危機遺産になりかけましたが、高さ制限をすることで、これも回避しました。

千代田区も、私たちが守っているものの価値の重さを自覚しながら行政運営を行わなければならないと思います。1990年代まで、一切皇居からは見えなかったビル群が、2000年を超えた途端、堰を切ったように建ち上がりました。今後の建築については、絵画館や国会議事堂、東京駅と、せめて同様に眺望点からの見え方をしっかり協議する必要があるのではないでしょうか。

先駆けて景観条例をつくり、最も高度な仕組みと人材を配置してきた千代田区が、未来に対する責任として、まず確認をする、見る責任があるのではないでしょうか。例えば、「景観まちづくり審議会」で一度、視察に入るなどの検討はできないでしょうか。状況をしっかりと把握し、今後の建築物のレベルにおいては、これ以上の負荷をかけることのないように、せめて、そうした配慮をすべきではないでしょうか。

平成20年千代田区議会が国土交通省に働きかけたように、現在の国内法では、「国民の歴史的財産にふさわしい皇居周辺の環境を保全するには、大変厳しい状況」にあります。石川区長はどのようにお考えでしょうか。あわせて、公的に現場を視察するなど、世界に2つとない文化遺産をしっかりと守り、大切にするスタンスを、今後の千代田区景観行政の1つの論点に位置づけてはいただけないでしょうか。

ありがとうございます。(スクリーンを元に戻す)

最後に、日本一の高さになると宣伝されている、常盤橋地区再開発プロジェクトの景観協議が、どのような日程で、どこが行うかについて伺います。

現在、気になるのは、国家戦略特区により内閣総理大臣の許可で決定されているという「常盤橋地区再開発プロジェクト」に関する手続についてです。東京都と千代田区は、どのようなかかわりを持つのか、景観審査や都市計画は、いつ、どこで、どのように審査をしていくのか、ご説明ください。360メートルと伝えられる日本一の建築物が、皇居等に与える影響、宮殿からの見え方をシミュレーションし、景観を阻害する高さや規模とならないようにチェックする必要があると思います。どのようなやり方をすることがベストなのか、さまざまな経験値を合わせて検討をしていただきたいと思います。(ベルの音あり)

ぜひとも、千代田区においても、皇居周辺の景観文化、江戸城から引き継ぐ貴重な文化財を、平成から、また、その先の子どもたちに引き継ぐため、千代田区がより高い理念のもとに景観計画を策定し、東京都と力を合わせ、晴れて景観行政団体となりますことを祈って、質問を終わります。(拍手)

〔まちづくり担当部長大森幹夫君登壇〕

○まちづくり担当部長(大森幹夫君) 小枝議員の皇居周辺の景観についてのご質問にお答えします。

まず、皇居周辺の景観に責任を負う行政主体についてですが、住民に最も身近な基礎自治体である千代田区が主体的に担うべきであると認識しております。一方、現時点で、千代田区内では、東京都が景観法上の景観行政団体であり、また、都の景観条例に基づき、「大規模建築物等景観事前協議制度」を運用しております。こうした現状を踏まえ、実務レベルで東京都との連携を図りながら、区の景観まちづくり条例を適切に運用し、景観まちづくり審議会や景観アドバイザー制度など、区独自の取り組みを通じて、皇居周辺の景観行政に積極的に取り組んでおります。

次に、景観行政団体への移行についてですが、地方分権の推進の中で、移行協議に際しては、都の「同意」は要しないこととされました。一方で、国の景観法運用指針では、「都道府県と市町村とで従前どおりの適切な協議を行う必要がある」とされ、特に都道府県が行っている施策との整合性について協議することになっています。

区としては、従前から東京都が行ってきた施策との整合性も含め、「首都東京の顔」の景観行政の責任主体の認識などについて、引き続き、都の担当部局と事前協議を重ねているところです。

この件については、景観まちづくり審議会の小委員会でも、学識経験者の方々に、移行の方針や協議の進め方、東京都との役割分担についてご議論をいただいており、今後、検討結果を取りまとめ、移行に向けた協議を本格化してまいります。

なお、現時点で景観行政団体に移行していない特別区は、千代田区、中央区、中野区、葛飾区の4区です。

宮内庁からの要望書の取り扱いについてですが、景観都市計画、地域まちづくり、紛争調整などの各部門において共有し、皇居周辺で「超高層ビル」の計画がある場合には、宮内庁との協議に遺漏がないよう助言に努めております。具体的な協議状況につきましては、宮内庁から直接伺っておりませんが、実務レベルで状況の確認に努めてまいります。

国に宛てた区議会の意見書についてですが、「皇居周辺の景観は、千代田区区民の誇りであり、日本国民共有の財産として未来に受け継ぐべき貴重な遺産である」という基本的な考えは、区も共通の認識でございます。良好な景観の保全と国際都市東京の中枢機能との調和を図るべく、そうした認識のもと、皇居周辺の景観保全の歴史的経緯も踏まえながら、引き続き、景観行政に取り組んでまいります。

また、景観まちづくり審議会においても、皇居周辺の大規模なプロジェクトについては関心が高く、景観行政の重要な論点の一つとして認識されております。

最後に、常盤橋プロジェクトですが、住民の暮らしや都市活動を支える、下水道や中核変電所などの重要な都市インフラの更新を伴うため、10年余りの長期にわたる事業であり、段階的な整備の節目節目で、事業者との適切な協議を図ってまいります。

景観協議につきましては、平成28年4月の都市再生特別地区の都市計画決定に先立ち、平成27年3月に、東京都景観審議会計画部会での審議が行われております。区では、平成27年4月に、景観アドバイザーの現地視察を皮切りに、個別建築計画の協議について、延べ5回のアドバイザー会議を開催いたしました。本年8月ごろには、区の景観審議会開催を予定しており、今後も、計画の進捗に応じて適切に対応してまいります。

一方、東京都でも、計画区域内の下水道施設棟について、本年2月に計画部会を開催しており、今後もプロジェクトの進捗に伴い、適宜開催していくと伺っております。

最後に、宮殿からの見え方については、景観行政とは別の問題と認識しておりますが、常盤橋プロジェクトの事業主体にも、さきの宮内庁からの要望事項は伝えており、適切な対応か図られるものと認識しております。

○議長(松本佳子議員) 議事の都合により休憩いたします。


○議長(松本佳子議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

この際、会議時間を延長いたします。

各会派の代表質問を続けます。

ちよだの声を代表して、14番小林たかや議員。

〔小林たかや議員登壇〕

○14番(小林たかや議員) 平成29年第2回定例会に当たり、ちよだの声を代表して、質問いたします。

今回の質問は3点で、1点目、2020年に向け「受動喫煙防止」対策をどのように実施するか、2点目、「神田の家」(井政 いまさ)について、3点目、神田川河川域における防災船着場の有効活用について、お伺いいたします。

まず初めに、2020年に向け「受動喫煙防止」対策をどのように実施するかについてお伺いいたします。

2013年に、東京オリンピック・パラリンピックの開催が2020年に決定してから、たばこの受動喫煙防止が喫緊の課題となりました。それは、IOCとWHOが2010年に、「たばこのないオリンピック」を推進することで合意しているからです。オリンピック・パラリンピックと受動喫煙防止は深い関係にあるわけです。開催国は、IOCとWHOの意向を受け、喫煙を法規制することが通例になっているのです。現在、日本には、受動喫煙の防止を義務づける法律はありません。2020年東京オリンピック・パラリンピック開催を契機に、国全体で公共の屋内は禁煙にしなくてはなりません。

3月1日、厚労省は受動喫煙防止の新たな案を公表し、屋内全面禁煙を法律で義務づける方向です。床面積30平方メートル以下のバーやスナックなど、主にお酒を提供する小規模なお店では、換気などを行う条件で喫煙を可とするなどに緩和し、事務所や劇場、飲食店などは喫煙専用の部屋を設けての分煙も可としました。しかし、6月5日に、政府・与党は、受動喫煙防止策を強化する健康増進法改正の案の提出を、次の国会に先送りする方針を固めました。国の受動喫煙対策は、今も混迷しています。

一方、5月末の報道で、東京都の小池百合子知事が代表の地域政党「都民ファーストの会」は、都議選で公約に受動喫煙防止対策を挙げています。受動喫煙から子どもを守るための条約と、公共施設や飲食店の屋内を原則禁煙とする罰則つきの条例の制定を盛り込んでいます。対策では、「子どもをたばこの煙から守る」とし、家庭内や公園、通学路、子どもが同乗する車などの中で喫煙を制限し、一部で罰則を設けることも検討する。小池氏は、「国の法整備を見守っていても時間ばかり過ぎていく。真に効果があるベストな方法を見出したい」と語っております。東京都は、都議選を契機に、受動喫煙防止が進むものと思われます。

千代田区は、全国に先駆けて路上禁煙を進めてまいりましたが、公園の禁煙は秋葉原公園のみです。子どもの多い公園でも、禁煙化や分煙化は曖昧です。公園の分煙で芳林公園のような完全密閉型の喫煙所はまだ1カ所しかありません。

スクリーンをお願いします。(スクリーンを資料画面に切り替え)

芳林公園の喫煙所を上から見ています。

喫煙所に人が入っていく。

これが喫煙所全景です。

公園の入り口に喫煙所を設置しております。

近景です。

スクリーンを戻してください。(スクリーンを元に戻す)

では、昨年4月から設置された芳林公園の完全密閉型喫煙所は、子どもや近隣に対して、どのような効果があったのでしょうか。お答えください。

今年度、完全密閉型喫煙所の増設予算を、1カ所800万円とっているものの、設置予定は具体的にあるのですか。これについてもお答えください。

区の完全密閉型喫煙所のスタンスは、国の法案次第で対応するというものですが、国は、今国会の法案見送りで、めどが立ちません。

小池知事は、「受動喫煙防止策はスピード感を持ってしっかりと取り組まなければならない」と述べております。区民の健康増進を図るのは当然ですが、まさにオリンピック・パラリンピックのホストシティー東京の中心の千代田区が、しっかりやらなくてはなりません。たばこを吸わない人と喫煙者にとっての環境づくりが必要です。

平成27年度の千代田区のたばこ税の納税額は39億6,000万円で、ここ数年、39億円程度の歳入が続き、毎年8%の安定財源と言えます。特別区たばこ税は、目的税ではないので、特定財源として39億円全てをたばこ対策費・喫煙対策費として使うことはできませんが、歳入と比べて余りにも歳出が少なく、今こそ対策に当てるべきです。また、路上喫煙者の毎年の過料は1,200万円を超えております。

区長、もう時間ありませんよ。いつまで、どのように実施するのか、お答えください。

私は、完全密閉型喫煙所の適正配置を区内各所に計画的に行うなど、道筋を早急に示すべきとの意見ですが、区のご見解をお願いいたします。

次に、「神田の家」(井政 いまさ)についてお伺いします。

神田の家(井政)は、江戸時代より神田鎌倉町で材木商を営んできた遠藤家が昭和2年に建設し、昭和47年、遠藤家の府中の材木置き場に移築されたものです。江戸時代から引き継がれた商家の建築様式を用いて、現在では手に入れることが難しい屋久杉や秋田杉などの銘木や良材が使われ、江戸黒と呼ばれる黒しっくいの外壁で建築されています。

平成20年、千代田区から文化財指定を受け、平成21年に、神田明神の隣にある宮本公園に移築されました。神田の家の管理運営は、民間NPO法人神田の家に任せており、平日は庭が一般開放されるとともに、日中はカフェとしても利用できます。千代田区の観光協会のホームページに紹介されていますが、この身近にある文化財を区民は知っているでしょうか。(スクリーンを資料画面に切り替え)

これが、ちょっと暗くて、あれですね、江戸黒しっくいの外壁です。宮本公園から見ております。

黒塀。

これも宮本公園側ですね。

これは入り口です。

入り口から、中へ入ります。

これはちょっとわかりにくい。本年つくった、山車を飾っています。

これはお庭の喫茶。落ちついた――私も頼んでいます。(発言する者あり)

スクリーンを戻してください。(スクリーンを元に戻す)

それでは、お伺いします。

区として、区民にどのようにこれらを広報しているのか、お答えください。

2番目に、神田の家 カフェ井政は、地域資源としても、もっと地域に知らせなくてはなりません。地域に理解されるよう広報しているのか、お答えください。

3番目、区は、宮本公園に移築後、神田の家(井政)は、今までどのようにバックアップしてきたのですか。

4番目、秋葉原付近、神田明神の隣と立地に恵まれていても、さまざまな広報が必要です。観光として、地図や冊子で多言語対応するなど、この指定有形文化財を、行政としても地域資源の拠点としてバックアップしてはいかがですか。区のご見解をお伺いいたします。

最後に、神田川河川域における防災船着場の有効活用についてお伺いいたします。

東京都では、小池知事のもとで、「2020年に向けた実行プラン」を策定し、その中で、海上交通ネットワークの充実と東京の魅力を高める舟運の活性化を推進するため、公共桟橋や防災船着場の一部を、水上タクシーや屋形船などの舟運業者の方々に開放しております。お隣の中央区におきましても、日本橋の桟橋が開放され、観光船などにより活況を呈しています。

さて、我が千代田区はいかがでしょうか。「ちよだみらいプロジェクト」の中でも、「河川(日本橋川・神田川)を活かしたまちづくり、水辺に親しむことができる環境整備が求められる」としています。しかし、現状は、佐久間橋児童遊園脇に設置された和泉橋防災船着場が、さくらまつりのさくらクルーズや、岩本町・東神田ファミリーバザール開催のときに開放されるほか、国の社会実験でわずかに利用されても、広く開放されることはなく、万が一に備えて、ひっそりとしております。(スクリーンを資料画面に切り替え)

区役所の防災船着場ですけど、正面から入ってくる、区役所を利用する方は、ここにこれがあるのがわかっているんでしょうか。ひっそりとしております。

これは、先に見えるのが新三崎橋の防災船着場です。どんどん歩いて、エドモントの裏まで来ます。

ここです。ここから入っていきますと、こんなふうに新三崎の防災船着場があります。

これも、区役所と同じ、固定式でございます。

それで、これからちょっと神田川のほうへ行きますと、お茶の水のところにあるのが、これは文京区の防災船着場ですけど、こちらもひっそりとあります。

次に、これは和泉橋の防災船着場の入り口です。ふだんは右側――向かって左側ですね、ここが喫煙所になっています。

どんどんおりていきます。鍵がかけられている。こうおりていくと、船着場があります。

この船着場は、先ほどのと違って、浮き桟橋になっている。浮き桟橋になっているということは、船が着きやすいということです。水位に余り左右されないと。

で、これですと、橋の上から見ても、ここに桟橋があるなというのはよくわかると思います。(スクリーンを元に戻す)

そこで、質問いたします。

防災船着場とは何のためにあるのか、お答えください。

秋葉原という、都内でも、いや世界でも有数の魅力を有するこのまち、さらに魅力的で活気あるまちにするため、東京都の水上交通ネットワークの一翼を担う、このまちの有力な観光資源として、まず防災桟橋を平常時から開放し、有効に活用しなければならないと思います。日常利用により、防災船着場が震災時対応にも支障なく機能するわけです。千代田区の防災計画では、被災時に防災船着場をどのように使うかの記載はありません。平常時の防災桟橋の利用が進むことで、一般区民にも防災桟橋の存在が認知されます。

そこでお伺いします。

東京都では、防災計画の中で、防災船着場整備計画を明確にしています。千代田区の防災計画に、防災船着場の位置づけがありません。位置づけをするべきではないでしょうか。防災桟橋を平常時から普通に開放し、有効に活用することで、区民に存在を知らせ、被災時活用の促進につなげてはいかがでしょうか。お答えください。さらに、神田川の魅力的な水辺空間を創出するために、神田川流域における桟橋の開放を実施してみてはいかがでしょうか。

ただ単に桟橋を開放するだけでなく、桟橋利用者の安心・安全を守るため、そして、千代田区らしい気品や風格を守るために、区と舟運業者の方々による協議会などの組織を通じて、桟橋の節度ある利用や神田川の安全航行のルールをつくることもあわせて行っていくことも必要かと思います。いかがでしょうか。東京都とこの事業の連携を含めて、区のご見解をお伺いいたします。

上記の点について、区長並びに関係理事者の明快な答弁を求め、代表質問といたします。(拍手)

〔区長石川雅己君登壇〕

○区長(石川雅己君) 小林たかや議員の受動喫煙防止対策についてのご質問にお答えいたします。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向け、国政や都政の場において、受動喫煙対策に関するさまざまな論議が行われております。

さて、千代田区は、平成14年に全国に先駆けまして、罰則つきの路上禁煙を含む生活環境条例を制定いたしました。この条例の趣旨は、路上でさまざまにごみの投げ捨て、たばこの投げ捨てなど、大変路上が、必ずしもきれいでない。道路というのはまちの骨格をあらわすものですから、道路が清潔感のあるきれいなところであることが、千代田区全体の風格のあるまちになるという思いで、この条例を制定させていただきました。

おかげさまで、条例制定当初と今日では、格段のまちの清潔感と申しますか、きれいになってきたことは、ご承知のとおりだろうと思います。しかし、千代田区というまちは、1日300万人という方々がビジネスとか観光で訪れるということから見ますと、まだこの条例の持っている意味づけはあろうと思いますし、一たびこの条例を緩めると、もとのような状況に戻るという、私は危惧をしております。

ところで、一方では、公開空地については、従来は喫煙する場所が結構ありましたが、ほとんどが取り払われているという状況が出てまいりまして、どうしても公園に喫煙ということを求めるという状況がありましたので、平成26年に、公園など特に必要がある公共の場所についても、この条例を適用することによりまして区民の皆さんの公共の場所での快適な生活環境を確保したいということで、制度を広げたわけでございます。

しかし、一方では、現にたばこは販売されております。たばこを吸う人と吸わない人との共生という基本的な考え方は変わりません。公園を含めた広い意味で受動喫煙対策を強化せざるを得ない現状にございますので、できるだけ早く具体案を示してまいりたいと思います。

なお、現時点での方向性を申し上げるならば、保育園等の代替園庭になっている公園や、子どもの利用が多い公園等は、速やかに禁煙措置をとりたいと思います。他の公園も含め、地域と十分に協議の上、密閉型喫煙所の設置の可否を検討してまいりまして、喫煙所以外は禁煙という方向を目指したいと思います。

屋内喫煙所設置助成制度を活用した分散型喫煙所等の整備を促進し、現状の規制はこれからも進めてまいりたいと思います。なお、建物内については、国の法律や東京都の条例の動向を、基本的には見定める必要がございますが、当面、区の公共施設については禁煙という方向で取り組みたいと思います。したがって、この庁舎もそういう対応にしたいと思います。

なお、具体的に、先ほどもご質問ありましたけど、屋内喫煙の施策についてのロードマップも含めて、できるだけ早期にお示しをし、議会のご意見も聞きながら固めていきたいと思っております。

なお、詳細その他の事項については、関係理事者をもって答弁をいたさせます。

〔地域振興部長松本博之君登壇〕

○地域振興部長(松本博之君) 小林たかや議員の受動喫煙防止対策に関するご質問に、区長答弁を補足してお答えいたします。

初めに、芳林公園における密閉型喫煙所の効果についてですが、昨年4月に密閉型喫煙所を設置した以降、喫煙に関する苦情は大幅に減少している状況です。密閉型であることから、煙が外に漏れることが少なく、喫煙者と公園利用者や近隣にお住まいの方との分煙化についても、一定の効果があらわれていると考えております。

次に、今年度の密閉型喫煙所の設置予定ですが、現時点で具体的な設置場所はまだ決まっておりません。今後、公園の禁煙化も視野に入れつつ喫煙に関するご意見が多く寄せられている公園を中心に密閉型喫煙所の設置の可否を検討してまいります。

最後に、喫煙所の配置計画についてですが「ちよだみらいプロジェクト」に掲げている分散型喫煙所は、現在53カ所に設置されております。今後も、屋内喫煙所設置助成制度を活用した喫煙所や密閉型喫煙所などを併用しながら、喫煙所の整備を一層推進してまいります。

〔文化スポーツ担当部長門口昌史君登壇〕

○文化スポーツ担当部長(門口昌史君) 小林たかや議員の神田の家に関するご質問にお答えいたします。

神田の家は、関東大震災からの復興期に建築された木造建築物であることから、区内移築に当たり、さまざまなハードルを当時、関係部署が知恵を出し合い乗り越えたものです。区立宮本公園に移築し、かつて鎌倉河岸に所在していた姿により近く復元されるという条件が整ったことから、平成20年4月に、遠藤家旧店舗・住宅母屋として区有形文化財(建造物)に指定し、建築審査会の同意を得たものです。また、移築に当たっては、古民家の維持補修、清掃、催し物の企画運営は所有者が行うことなどを定めた覚書を取り交わしております。

区の広報としましては、文化財ホームページ、文化財マップで戦前の店舗形式を伝えている点、江戸時代からの伝統的建築技術を受け継いでいる点等、貴重な特性があることなどをご紹介しております。また、文化財ホームページからは、神田の家のホームページをご紹介しております。そのほか、移転後の文化財でのバックアップとしましては、「NPO法人神田の家」が行った美術品の展示や講座等に後援を行ってまいりました。

現在、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、文化財説明板の更新を進めており、日英両方の言語での表記を行ってまいります。また、多言語化対応の文化財ホームページの見直しも予定しており、地域資源としても文化財をわかりやすく紹介してまいります。

〔環境まちづくり部長保科彰吾君登壇〕

○環境まちづくり部長(保科彰吾君) 小林たかや議員の防災船着場に関するご質問にお答えいたします。

防災船着場は、災害時における救助活動や緊急物資輸送、あるいは平常時の防災訓練や河川環境保全のために設置しているもので、千代田区地域防災計画におきましても水上輸送基地と位置づけているところです。

区で管理している3カ所の防災船着場につきましては、防災訓練等の災害対応に関する場合のみならず、河川環境に関する学習の場や、地域活性化に関することなど、公益目的に限り使用を許可し、平均で年間150件ほど使用されてございます。こうした利用を通じまして、防災船着場の認知度が高まり、発災時での有用性、活用性が高まることも期待されます。区といたしましては、引き続きこうした使用を認めることで、防災船着場の活用を図ってまいります。

なお、これらの防災船着場につきましては、一般的な船着場として活用するには構造的な面などで不十分な点もあるため一般開放や舟運事業者等との協議会の設立については考えてございません。

○14番(小林たかや議員) 14番小林たかや、自席より再質問いたします。

受動喫煙防止ですけれども、区長に条例を緩めてくれとは言っておりません。たばこ問題をどういかに解決していくかということが、今回の喫緊の課題であるのです

喫煙者は、区長も知っていると思いますけど、もう、前、常任委員会で喫煙者調査をしました。喫煙者は、必ず喫煙所に、ほとんどの人が行くのです。あれば。わかっていれば。それで、その調査は既に終えていまして、だから3分以内に行けるところを、条例で、36年まで100カ所つくるということが出てきているのですね。

全国が屋内禁煙になっちゃうと。問題は、屋内は禁煙になる。東京都も、選挙を終えて、禁煙になると。もう屋外に出てくるしかないのですよ、たばこを吸う人は。それで、喫煙所が3分以内にあれば行くということが、もう調査済み。徒歩3分以内は。

ということは、今ご説明、報告がございましたけど、完全密閉型の喫煙所は有効だというふうに、区も、もう承知していると。これを設置しなくちゃいけないというのに、これはまた、オリンピック・パラリンピックがあるのにもかかわらず、認めましたと。それは、していきますよ。だけど、今回、予算に上げた800万の1カ所すら、めどが立っていないんですよ。ロードマップをつくれと、先ほども指摘ありました。道筋を立てなくちゃいけない。そこのところをしっかりやらないと、できないということになっちゃうんですよ。計画を立てる、立てると言って。

で、計画的に適正配置。適正配置をして、区民に理解、議会にも理解、地域にも理解を得て、もう進めざるを得ない時点に来ているんです。だから、ロードマップ。早く示せと言ったら、示しますよ、示しますよと。だけど、実際、予算がついているのに、1カ所すら、ロードマップどころか、1カ所の喫煙所のめどもない。それがいかんじゃないですか。

千代田区は金もある。先ほど予算の収入の39億の話もしたけど、今が使いどきです。成果は出るんです。ないのは、時間と行政の決断です。(「そうだ」と呼ぶ者あり)再度、道筋を示す決断を、石川区長に求めます。

次に、神田の家ですけれども、神田の家は、文化財に指定されてから、これは、僕もこのとき――自民党の小林やすお議員も質問されているし、私も質問をしていますけれども、宮本公園という特別な場所に、まあ、例外中の例外で設置したのですよ。いろいろなところにある文化財と違って、千代田区の公園用地の貴重なところに置いた。本当は公園で使えるのに。

でも、今見ると、宮本公園のこの神田の家、先ほど、僕、喫茶も行ってきましたけどね、いい雰囲気であって、たたずんでいるのだけど、これを知らしめなかったら、公園自体の意義もなくなっちゃうのですよ。だから、ここのところは、ホームページで紹介したとか、そういう話じゃないです。

僕、井政に行って話を聞いてきました。いろいろ頑張って開放しているのですと。昌平小学校にも毎年見学に来てもらうように、立ててやっていますと。いろいろもっと開いていきたいのだけど、この民間の力ではもう限界ですと。それから、理解のない方もいらして、いろいろ苦労していますと。ここが文化財だとわかっていない人がたくさんいるので、苦労するので、ここの民間の方も、もう、そんなに理解ないのじゃ、もう開放できないかなと。平日です。今、土日は開放していないので。そういう苦労の中であるので、理解をしてあげて、バックアップをしていかないといけません。その辺の認識をもう一度聞きます。

あと、防災船着場ですけれども、浮き橋がいいんです。先ほど、いろいろ難しい――いろいろあるんですけどね。浮き橋にしたほうがいい。もう既にしていると言ったんですけれども、東京都の防災船着場整備計画というのがあるんですね。これ、防災船着場の目的というのが、原文のままちょっと読みますけど、随分、保科部長の言われたことと違いますね。

「古来より河川の船着場は河岸と呼ばれ、物資等の荷揚げ施設として、広く使用されてきたが、現代における船着場の役割は、災害時と平常時の利用目的に分けることができる。防災を目的とした船着場は、災害対策基本法に明確化されている様に、都道府県及び区市町村が行政責任と役割の下に整備、管理していくべきものである。本計画における河川に設置する防災船着場は、河川管理者がその責務の下に、管理河川の中に計画的に配置するもので、災害時において河川舟運が有効に機能を果たすための拠点となるべきである。またここからが大切。「また、整備された防災船着場は、平常時においても有効活用されるべきものであり、その使用については、受益者負担を原則としつつ、利用促進を図ることが大切である」と。

要するに、平常時にないと、場所もわからないの。で、着けることによって、これが、それぞれの条件によって、当該河川に適した船が決まってきたりするのですよ。だから、平常時に開放していくということが、(ベルの音あり)大切だと思います。その認識をもう一度お伺いして、再質問とします。

〔区長石川雅己君登壇〕

○区長(石川雅己君) 小林たかや議員の密閉型の喫煙所設置について、再質問にお答えいたします。

私も、基本的にはそのような思いで、これからしっかりと取り組みたいと思います。予算は確かに1カ所ですけど、これは、めどが立てば、補正でも何でもお願いをしなきゃいけないと思います。ぜひ各皆様方も、ここの場所はどうだというふうなことを、ぜひ提案を執行機関側にもいただきたいと思いますし、往々にして、この密閉型をつくるに当たっても、地域では総論と各論で相当議論が出ることはご承知だろう。ぜひ、そういうことも受けとめて、皆様方もさまざまに対応していただくことをお願いいたしまして、私は積極的に、早目にこのことを取り組みたいと思っております。

その他につきましては、関係理事者をもって再答弁をさせます。

〔文化スポーツ担当部長門口昌史君登壇〕

○文化スポーツ担当部長(門口昌史君) 小林たかや議員の神田の家に関する再質問にお答えいたします。

文化財それぞれ、一つ一つにおきまして、それぞれ個々の行われている状況等も違ってまいります。そのことも考慮をしながら、今後、文化資源の見える化の推進を図ってまいります。その中で、さまざまな方法で適切に対応していきたいと考えております。

〔環境まちづくり部長保科彰吾君登壇〕

○環境まちづくり部長(保科彰吾君) 小林たかや議員の防災船着場に関する再質問にお答えいたします。

ご指摘ありましたとおり、都が設置管理している川幅の広い隅田川等にある防災船着場につきましては、水上バス等が運行されておりまして、平常時におきましても有効に活用されてございます。そういうことは認識をしてございます。

ただ、小林たかや議員のスライドにもございましたとおり、本区、今3カ所ございますが、日本橋川、神田川につきましては、感潮河川といいまして、川の水位が満ち潮・引き潮で変わるという状況にございます。

新三崎橋につきましては、もともとフロート型で整備をしたわけですが、河川の増水時に破壊されてしまって、固定式にしたと。ですので、今、庁舎の裏もそうでございますが、一時的、時期的には船着場の一部が水没するというような状況になってございます。また、和泉橋のフロート型につきましても、当然のことながら、川幅の問題、あとは水深の問題等々の制約がございます。

そうしたことも勘案いたしまして、先ほど申し上げましたとおり、一般開放にはやや構造的な面で不十分だというふうに認識をしておるところでございます。

○議長(松本佳子議員) 次に、千代田を紡ぐ会・民進を代表して、4番寺沢文子議員。