千代田区

議会が議会らしくなってきた!

 6月9日、石川区長招集挨拶に始まった6月定例会、
3.11の教訓をもとに、新たな議会が本格的にスタートし、大混乱の末に、6月29日、予定より一日延長して終わりました。
 28日最終日の夜は、議員も理事者も区議会事務局も、誰ひとり帰宅できず、本会議場における大量の発言通告を抱えたまま、真夜中の12時を超えて再会、実際に本会議が開かれたのは、朝方の4時を過ぎた頃でした。私が本会議場で、委員長報告に対する質疑を行ったのがたぶん5時頃、質疑、討論、質疑と行ったところ、また一つ事件が起きたのです。その話は、あとにしまして、今定例会の大きな論点、見どころをまず、ご報告しておきましょう。

 一つは、目に見えた改善です。新たな選挙管理委員会委員が決まり、4人の内の2人が女性、昨年より模索してきた、千代田区初の女性委員誕生が実現しました。まず一歩です。

 二つ目は、「旧庁舎跡地活用に関する特別委員会」に関する論点、これは困った話です。千代田区が所有する土地の中でも、100億円を超える評価格の財産、区民が最も思いのある財産を、貸付けるには、計画にそれなりの説得力と合理性が必要なのはあたりまえのことです。わずか2カ月で委員会を閉じて、KKRおよび九段坂病院との契約内容に踏み込める委員会を新たに設置すると言うので、これについては本会議場にて委員長に質疑し、反対の討論をしました。(千代田区議会での委員長質疑は初めて、質疑で意見を述べてはダメというので、懲罰など面倒なことになってもと思い、原稿の半分を削りました。あとで調べるとそのルールというのも私のような発言者への過剰プレッシャーであることがわかりました・・。)
 6月調印と、ちまたでは騒がれていましたが、多くの課題を残したまま、先方の示した日程通りこなそうとする行政と、追随する議員には、私には見えていないものが見えているのか、それとも、土地の価値を考慮に入れていないのか。確かに、土地の価値を考えなければ、意義も意味も確認できる部分もあります。
「猜疑心の強い奴だ」と議場で野次が飛びました。また、推進派から私に抗議の電話も来ています。ハコモノ計画に異議を申し立てるととどこからともなく脅しの電話、いつものことです。さて、住民投票にかけたら、どちらが多数派なのでしょうか?そしてどうしてこんなに急ぐのでしょうか?理解に苦しみます。

 三つ目は、麹町地区の保育園計画に関する争点です。
10年越しの争点で、今回は「新しい千代田」の若い面々が活躍しました。昨年の、環境文教委員会で保護者からの陳情が採択されていることを無視するかのような行政の進め方に疑問を持つ過半数の委員が、地方自治法に基づく調査権を行使しようとしたところ、25人中13人の議員が提案者となり、別の特別委員会を設置して調査するという「奇策」に出たのです。このため、議会が空転しました。
 私もその奇策に対して、提案者に対して、その意図は何かと質疑にたったわけですが、私のあとに質疑をされた、「新しい千代田」さんが、千代田ルールに基づけば、これしかないなという知恵のある質疑をされたのです。
 まるで一休さんの「とんち」みたいだとも思いましたが、詳細はここでは表現しきれませんので、ぜひ、数週間遅れでアップされる全部公開の議事録をなまでお読みください。その質疑の中で答弁にたった最長老議員が、本会議場陳謝するという前代未聞の状況にもなりました。奇策は奇策をもって制す、いずれにしても、常任委員会の中で集中的に審議することになったことは何よりでした。

 そう言っては私のおばさんぶりを自ら認めるようでなんですが、我が家の新人を含めて、新しい人、若い人がきらりと光る議会になってきたように感じます。(議会の中だけでなく、3.11を超えて、まっとうな人々が、まっとうに声を発し始めているのも感じます。)
 
 28日の議運開催からすると、37時間ほぼぶっ続けの張り詰めた議会最終日が、29日の日付変更線を越える前に終わりました。

 関係各位にはご苦労ばかりおかけしますが、明日の議会を変える過渡期とご容赦ください。また、多数の傍聴、お叱りも含めた多数のご意見、ありがとうございます。

 皆様の率直なご意見をお待ちします。小枝

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