「地方議会とは何かを考える良いチャンス」かも
11月26日(木)~27日(金)千代田区議会本会議代表・一般質問に
傍聴にもたくさんいらしてくださいましたが、中継で見たよという方も結構
いてくださって、本当にうれしく思いました。あー孤独だなあと思っていたけど一人じゃないんだと
見そびれた方も、議会中継の録画ビデオを見ていただきたいのですが、
ライブ中継はライブで見られるのに、そのあとの録画映像がアップされるのには、
なんと2週間かかるのだそうです(-“-)
2週間後には、以下のサイトで見られます。↓↓
(ちなみに、時間制限になれずに、バタバタしてしまうのですが、
過去の質問も、思うところ表現しておりますから、お時間あるときご覧くださいませ。
6月18日と10月1日です。)
http://www.kensakusystem.jp/chiyoda-vod/cgi-bin4/ResultFrame.exe?Code=1thcp5or1yry69xm75
私は、今回代表質問(時間制限24分)は小林たかや議員にお願いし、
一般質問(時間制限15分)で以下の質問を行いました。
1、地域コミュニティ活動の 一元化及び支援強化について
2、社会教育施設としての 「軽井沢少年自然の家」廃止 方針の見直しについて
本会議の発言通告は一週間前の夕方5時までとのルールになっているので、
追加での質問は行えませんので、貴重な15分の質問時間ではありましたが、
世間をお騒がせする報酬等審議会の「政調費10万円削減、報酬上乗せ案」について、
区長に対して、以下の通り、質問の冒頭意見を述べました。
『質問に先立ち、特別職報酬等審議会における驚くべき答申案をめぐり、
千代田区民の皆さんのみならず、全国津々浦々の人々に、地方議会とは何なのか、
千代田区と区議会は何を考えているのかと、激しい不信感を起こさせるような、
誘導をしたこと、とりわけ、住民でなければ入れない審議会に沖縄転居後の元区議を
むりやり人選し、さらには、常任委員会への虚偽の報告を行わせてきた、
石川区長に対し、強く抗議をいたします。
そもそも、審議会条例に違反していることが強く疑われるものであることを指摘しておきます。
政務活動費の削減および報酬への上乗せ案によって、公費支出の不透明性を増すばかりでなく、
議会の政務調査活動を骨抜きにさせるような条例改正に、わたしは反対します。
今回の準備周到な区長の進め方は、まさに、議会運営に混乱をまねき、
機能不全にし、弱体化させることが目的だったのではないかと、
不信感を抱かざるを得ません。
ことによっては、今後しっかりと追及させていただくことを申し述べ、質問に入ります。』
反省の朝、
中3男子が高校受験直前。今日は、大切な
都立そっくり模試、にもかかわらず私自身が朝寝坊、
はげしく落ち込む母でした”(-“”-)”
そろそろ、
クールダウンしなければ自身が持ちそうもありません
報酬と政務活動費のこと、私の持論!!
1)報酬を下げても、政務活動費値上げをして欲しい!!
2015年1月1日付、議会の外にいた私は、小枝通信48号で次のように述べています。
「 日常の仕事を持つ人誰でも議会に立候補でき、議員は専業とならず、報酬は下げ、
政務活動費は増やし、スタッフ雇用を認めて、より自由で幅のある活動を可能とする。
そうした形が地方自治の理想ではないか。」と。
本気でそう思って、都議選落選中に働いていた仕事を、
当選後もやめないで週二日続けますと約束し、 4月に区議選に立候補、当選、
6月16日まで仕事を続けたのですが、辞めざるを得ませんでした。
あまりにも問題山積で、区民からの相談のヤマ、そして、行政計画の矛盾のヤマ、
区民の土地は区長の土地なの?と思えるほどに、住民も議会も知らないところで
さまざまな困った計画が本格稼働していました。
これまでもそういう傾向は強かったのですが、さらにそういう傾向を強くしていました。
行政は1000人のフルタイムのスタッフと、100万円でも1000万円でも委託調査費が使えます。
しかし、私たちが使えるのは、15万円の調査費、有効に使いながら、
何とか、政策立案、有償ボランティアのスタッフ雇用などで、しのいできたように思います。
議員は、「選挙力」「政治力」「政策力」のすべてを、自分の二つの手で
担わなければなりません。
日本の地方自治は、国の統治制度(議院内閣制)と違って、大統領制です。
独立独歩の二元代表制のチェック&バランスによって成り立っています。
2000年の地方分権制度開始により、さらに首長の権限が強まったのですが、
参画と協働が根付いたところはほんの少しで、首長は議会に追随を求めるようになり、
そうでない議会は邪魔になりました。
議会も、十分にその権能を理解して発揮することができないので、
住民の不信を招くようになりました。
千代田区もその傾向がありました。数々の沖縄事件などその典型です。
沖縄事件の中心人物が、引退して沖縄に転居し、区長の諮問機関である報酬審議会の
メンバーとなって今回の答申を誘導したということについて、なぜ、マスコミは読み切れない
のだろうか、彼らも取材費や調査費がないのだろうかと、聞いてみたいです。
2)議員は職業ではないが、住民自治の基盤ではある!
わたしは、27歳の時に、千代田区役所をやめて、議員にトラバーユしたつもりでしたが、
議員は職業ではない。上野千鶴子さんが以前講演で、戦後、GHQが民主政治を進めるにあたり
金持ちだけしか議員になれないようではよくないとの考えで、地方議員の生活保障を手厚くした
との見解を述べていました。70年たったのだからそれは変えていくべきだと。(正確かどうかは??)
わたしはなるほどと思いながら、
その道(ボランティア議会の道)を探ろうと思い、毎回、選挙のパンフレットにそのことを載せてきましたが、
結局、議員の処遇をただただ薄くすれば、ますます、行政の暴走を加速するばかりで、住民自治など絵に描いたモチになる。
長年そういう事態が続き、また、議会がチェック提案することで、施策が充実すること、無駄遣いを回避できるインパクトも
少なくないことも確か。結局議会費をただただ削れば、住民不在の行政になるだけだというのも現実です。
そこで、
長期の展望については、議会が現在のように24時間365日、相談活動、苦情処理、行政計画の
問題点の指摘、変更などしなくてもすむ千代区政にするのに
最低二つの条例が必要だとおもっています。
一つは、議決に関する条例です。・・・・・・①
定期借地と千代田区の土地の売却および等価交換については
区議会の議決を要するようにする。
さらに、
参画協働の手続きおよび、住民参画に関して条例での手続きを決め
大切なことが区民不在で決められないようにする。・・・・・②
最低、この二つがあって、政務活動費がそれなりに給付されれば
これほどに体と時間を拘束されなくても、チャックや提案ができるかもしれない。
そうしたことを整備せずに、首長の思惑通り、議会をただただ弱体化させれば、
いまよりも、区民の手が届かない区民不在の行政になることと思います。
3)議会も甘い!
全国の女性議員と交流があるわたしは、千代田区議会が比較的恵まれている、政務活動費でも報酬でも、市町村レベルで言えば、23区は恵まれている。月額15万円は、いまどき23区以外の
市町村議会ではありえない、ということも知っている。
しかし、報道でも問題になっている、飲食、飲み食いへの支出、わたしたちはずっとその項目は禁止をと
主張してきたが、5000円まで認めるとの項目を廃止させなかったのは、報酬審議会に入り、報酬アップの結論を導いた沖縄に行った中村前区議ご自身である。
閉鎖された会議や一対一の場面では、強力な説得力を持つ方、そういう意味での天才であり、議会の中にも氏の案に賛成という区議が超党派で5人はいるらしい。果たしてどのような論理で賛成をするのか、しないのか、その方たちの意見をぜひ聞きたいものだと思う。
そのように主張する私も、今年の年頭のニュース、小枝通信48号の時の意識と変わっている。自分自身が、議会という泥にまみれてしまい、目が曇って見えなくなっているのかどうか、ぜひとも、住民の意見を聞き、今後の千代田区政の在り方を考え直す良いチャンスとしていきたいと思います。
20年来の、それ以上の、区民運動をたゆまず続けてきた千代田区なら、未来将来をみすえた、より良い回答にたどりつけるものと思います。長い記事になりましたが、お読みいただきありがとうございました。
2015年11月29日
小枝すみ子