知るべきことを突きつけられた夏

FullSizeRender (5)戦争や政治に関する映画を
いつも一緒に見るお母さんと
この夏お盆のお休みに、
「日本のいちばん長い日」を見に行った。

年配の人にとっては、昭和42年制作の、
三船敏郎(阿南陸相)と笠智衆(鈴木貫太郎首相役)という
懐かしい顔ぶれの映画として有名らしい。
まちの人に、小枝さんてそれ知らないほど若いの?と言われてしまった。今回は、鈴木首相を山崎努、阿南陸相を役所広司、昭和天皇を本木雅弘、という配役、驚くほどのはまり役、8月15日の終戦の前夜にこれほどの流血のクーデターがあったとは、戦争を始めることはたやすいが、終わらせることは命がけのことであることを、目にものを見せられる。

阿南惟幾という陸軍大臣の、すべてを一身に背負う決断の重さ、人間としての強さ、自分を信じた部下たちへの責任のとり方は、ちょっと私の知る人間の領域をもはや超えていて表現できない。これらの人がいなければ、8月15日に戦争を終えることはできず、さらにたくさんの人がなくなっていたと言うことを私は知らなかった。

ここのところ朝ドラにも続けざまに出てきた「玉音放送」が、
あのような壮絶なたたかいとと決断のもとにあったということを
70年目の夏にこのような配役で描ききった、監督原田眞人さんと原作者半藤一利さん
ただただすごいと思う。

加えて言えば、
安倍首相が「つまびらかに読んでいない」という
ポツダム宣言受諾、日本の戦後の原点を、私のように不勉強のものにも
わかるように描いてくれている。

軍人や戦争を美化してはいけないが、このノンフィクションから学ぶことは、
戦争をしてはならない、戦争をできる国にしてはならないという
あたりまえのことと、

政治とは、
自己犠牲であるべきなんだということでした。
決して、自己満足や自己保身ではあってはならないと。

2015年8月20日

小枝すみ子