マンションとバスの規制緩和
こんなところにこんな建物?
昨日の企画総務委員会で、
富士見一丁目のリセフランコ跡地に80メートルマンションの計画が進んでいることに対して、
さらなる計画の是正を求める、二度目の委員会集約を行いました。
昨年末から、入れ代わり立ち代わりの陳情が相次いでいます。富士見地区は、マスタープランに中層の住宅地と定め、千代田区でもめずらしい、落ち着いた環境を作り出している魅力的な地域、学校やら、修道院や、教会が集まって、ちょっとしたヨーロッパが出現しているようなエリアです。そんな地域に、突如80~90メートルのマンションを建てるというのです。
昨年12月、地域として共有されたマスタープランに沿い、まちなみ景観を重視して計画を進めるようにと、委員会として趣旨採択をしたところでした。
でも、この地域は、東京都において特別な「複数の決め事」があり、とおりいっぺんのやり方では何かモノ足りないなという思いをいだきながら、それでも委員会で一致して陳情の趣旨採択を促し、決着したのでした。複数の決め事というのは、少々専門的になりますが、景観計画における、通常の基準と、皇居周辺としての景観誘導区域B区域という中での配慮事項、さらに、東京都が指定した歴史的建造物である東京ルーテルセンター教会の100メートル以内は、景観配慮をしなければならないということです。
この計画は100メートル以内も何も隣地です。一方でルーテルさんはすでに納得しているらしいという噂がことさらに流されたのでした。ところが、新たな陳情の中に、ルーテルさんも、シャミナード修道院さんも、隣地の住民群も出てきたのです。
そして、それらは、すでに、昨年中に、区に要望などがなされていたというので、委員会は怒り、行政は謝罪しました。
そこで、今回、さらに踏み込んだ形でさらに具体的な委員会集約を行いました。
①高さ・風害・駐車場計画・解体工事の安全面など、まだ調整すべき課題があると。
②東京都が、主たる権限者である以上、連携を密にし、指導を徹底することなど、
4点にわたり、集約しました。
この文面は、正副委員長で東京都に持っていくことも含めて、相談することになりました。そうしなければ、東京都に真意が伝わりません。
昨年末に、十分な情報をえて、今回のような意思表示ができたら、事態は180度変わっていたのではないかと悔やまれます。そうは言っても、昨年末から行政も、だいぶ努力を重ね、東京都も動き出しているので、一歩一歩、半歩半歩でも地域のためにさらなる調整を望みます。
こうした天空率による、無秩序な計画があとをたちません。
これは、2002年の規制緩和、小泉さんの法改正によるものです。
最近、問題のバス事故も、2000年の規制緩和によるものです。
小学6年生たちが、箱根に卒業合宿へ行っています。
いつもの出発風景ですが、昨年のことを思い出しました。
ある小学校に配車したバスの2台のうちの1台が、突然、ギアが後ろに入らなくなり出発できなくなったのです。代わりのバスも、配車されず、むをえず、1台に2台分が乗り込んでギュウギュウで鬼押し出しまで行ったのだそうです。
親もびっくり、先生もびっくりです。
それにしても、走り出した後でなくてよかったねと話、情報収集や改善策も聞きましたが今回の事故で明らかになった、規制緩和で契約料金がどんどん安くなって、人や整備にお金をかけられなくなっていた状態が長年続いていたという話を聞くとぞっとします。
人が亡くならないと顧みられることがない、逆に言うと、事故があったからしばらく安全に気を配られる、いまだに大人気の小泉さんだけど、命や安全を軽視して、そうした規制緩和を大胆に進められた人だったわけで、居眠りした人物は犯罪者だけれど、そういう政策を進めた人は、何も問われないのはおかしな話だと思う。
というわけで、一見関係のない、ビルとバスの話でした。
この6年生たちは、明日元気に帰ってきます。